スラリー(固形物)が 原因で壊れた
ポンプは種類によってスラリー対応や非対応などの仕様があります。
例えば水中ポンプは「異物通過径」という項目で、どれくらいの大きさの異物を送れるかの目安になります。
とはいえ、スラリーが原因でのポンプ故障は後を絶ちません。一体なぜでしょうか?
スラリーってなに?
そもそもスラリーとは、液体と固体との懸濁液(こんだくえき)のことです。タンクの底に溜まった濃厚なスラリーを「スラッジ」と呼ぶこともあります。一言で「スラリー」と言っても、内容は様々で、例えば硬くて細かいアルミや鉄の粉だったり、みかんの粒だったりします。
ポンプに関しては移送するスラリーに合わせたポンプ選定が必須です。
例えば水中ポンプはある程度のスラリーは移送できますが、繊維状(ひも状)の物はインペラに絡まり故障の原因となるので注意が必要です。
※写真:インシロックがインペラに挟まりロックした水中ポンプ
メンテナンスが前提という考え方
スラリーに合わせたポンプ選定が出来ていたとしても、常に液体と固体の濃度が一定であることは難しく、時には高濃度のスラリーが流入し、ポンプをダウンさせる事があります。また、排水ピットなどでは色々な物が流入し、それを送るポンプとなると現場条件は非常にシビアになります。
軍手やインシロック、髪の毛や落ち葉など、何が流入してくるか予測が出来ません。その為、ある程度のストレーナーを取付け、異物を通過できないような工夫が必要です。
とはいえ、スラリーの送液は状況がシビアだという事を踏まえ、メンテナンスを前提にし、消耗部品などを前もって予備部品として常備されることをお勧めします。